小潮ノ月

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御行捕物控

(1561)永禄四年  御行捕物控
さよ、さよ。
湊がな。

鼻をぐすぐすさせながら、氏忠が話し掛けていた。
湊とは氏忠が通っていた何番目だかの女である。
目が赤い。
弔いが終って五日経つが、氏忠の悲しみはまだ深いようであった。

みなと。
変った名だべ?
我の母っちゃがな、湊みたいに皆の船に頼られるみた女になれ、で。
そう名前付だんだど。
我、母っちゃがら聞いだごどあるのす。

笑むと片えくぼになる。
その笑顔が氏忠にはたまらなく愛しかったのだ。
もう、会えない。
その湊に目と鼻筋がよく似た小さな子に、飽きずに今日もまめまめしく相手をしている。

さよ。
なあ。

...

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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