小潮ノ月

SD(ボークス社)に関するブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

生き倒れ 

(1546)天文十五年  生き倒れ 
ある蝉時雨の煩い日、昼食を済ませた幸隆は縁側に腰掛け冷した茶を啜っていた。

あんさん、武田のお殿様の所、躑躅ヶ先へ行く時なあ。

ん?
ああ。

甲斐府中から川渡ったとこにある、多抜屋ちゅう店、よう寄りますんやろ?
あん時の飯盛女、萩野とか言う女がまだ居りますなあ。

い、いっ・・
〈 なんで、知ってんや? 〉

この際、御側室も来てくれたことやし、もう二度と、絶対に、寄ってはなりまへんえ。

陽那からいきなり太い釘を刺された幸隆は、二の句も告げず、こそこそと歩いて厩の前まで来た。
愛馬が笑うように啼いた。

ああ、そういや・・ 

以前玄助の家を訪ねた時、孫娘が新しい着物を着たとかではしゃいでいたが、幸隆はその柄を思い出した。

玄助め。 
陽那に調略されてたんか。

― ― 了 ― ― 

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://h2211g3n.blog136.fc2.com/tb.php/257-5ae2352f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。